「ルピナスさん」
バーバラ・クーニー 作
かけがわ やすこ 訳
年頭に紹介する本は、これです。
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海をみおろす丘の上、
そこには、青や紫やピンクの花が咲き乱れています。
ルピナスさんの家です。
アリスはおじいさんから、夜になると、遠い国々のおはなしをしてもらいました。
そして、おはなしが終わると、いつもアリスはいいます。
「大きくなったら、遠い国に行って、
おばあさんになったら、海のそばの町にすむわ。」
すると、おじいさんはいいます。
「もうひとつしなくてはならないことがあるぞ。」
アリスは、大人になって、ミス・ランフィアスと呼ばれるようになり、
望みの通り、働き、遠い国々を見て回り、
海の近くに住まいをみつけ、家の周りに花の種を植えます。
「でも、しなくてはならないことがもうひとつある。
世の中を、もっと美しくしなくてはならないわね」
おじいさんとの約束です。
でも、どうしたらいいのかわかりません。
からだを壊して、2度目の春が来て、散歩にでかけたミス・ランフィアスは、
丘の反対側に、風で種が飛んだ、青や紫やピンクのルピナスの花をみつけます。
その時、すばらしい考えが浮かびました。
国いちばんの種屋さんに、ルピナスの花の種を、たくさん注文して、
夏の間中、種をポケットに入れて、村のあちこちに蒔いて歩きまわったのです。
次の年の春がくると、村中がルピナスの花であふれていました。
野原、海沿いの丘、広い道の両側、細い道の脇、
学校の周りや、教会の裏、くぼ地や石垣ぞいにも。
その人は、ルピナスさんとよばれるようになりました。
ルピナスさんは、遠い国々の話しをよく聞かせてくれます。
「わたし、大きくなったら、遠い国に行って、帰ってきたら、海のそばにすむわ」
「それはけっこう。でも、もうひとつしなくてはならないことがあるよ。
世の中を、もっと美しくするために、・・・」と、ルピナスさん。
わたしは、何をすればいいか、今はまだわかりませんが、
きっといつか、わかる日がくるでしょう。
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パステルカラーのとても美しい絵本です。
ルピナス・・・暑さ寒さがやや苦手で、過湿を嫌う、マメ科の花で、長い花茎いっぱいに、カラフルな花を咲かせます。草丈は30~90cm
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