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「ルピナスさん」

DVC00001

バーバラ・クーニー 作

かけがわ やすこ 訳

年頭に紹介する本は、これです。

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海をみおろす丘の上、

そこには、青や紫やピンクの花が咲き乱れています。

ルピナスさんの家です。

アリスはおじいさんから、夜になると、遠い国々のおはなしをしてもらいました。

そして、おはなしが終わると、いつもアリスはいいます。

「大きくなったら、遠い国に行って、

おばあさんになったら、海のそばの町にすむわ。」

すると、おじいさんはいいます。

「もうひとつしなくてはならないことがあるぞ。」

アリスは、大人になって、ミス・ランフィアスと呼ばれるようになり、

望みの通り、働き、遠い国々を見て回り、

海の近くに住まいをみつけ、家の周りに花の種を植えます。

「でも、しなくてはならないことがもうひとつある。

世の中を、もっと美しくしなくてはならないわね」

おじいさんとの約束です。

でも、どうしたらいいのかわかりません。

からだを壊して、2度目の春が来て、散歩にでかけたミス・ランフィアスは、

丘の反対側に、風で種が飛んだ、青や紫やピンクのルピナスの花をみつけます。

その時、すばらしい考えが浮かびました。

国いちばんの種屋さんに、ルピナスの花の種を、たくさん注文して、

夏の間中、種をポケットに入れて、村のあちこちに蒔いて歩きまわったのです。

次の年の春がくると、村中がルピナスの花であふれていました。

野原、海沿いの丘、広い道の両側、細い道の脇、

学校の周りや、教会の裏、くぼ地や石垣ぞいにも。

その人は、ルピナスさんとよばれるようになりました。

ルピナスさんは、遠い国々の話しをよく聞かせてくれます。

「わたし、大きくなったら、遠い国に行って、帰ってきたら、海のそばにすむわ」

「それはけっこう。でも、もうひとつしなくてはならないことがあるよ。

世の中を、もっと美しくするために、・・・」と、ルピナスさん。

わたしは、何をすればいいか、今はまだわかりませんが、

きっといつか、わかる日がくるでしょう。

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パステルカラーのとても美しい絵本です。

ルピナス・・・暑さ寒さがやや苦手で、過湿を嫌う、マメ科の花で、長い花茎いっぱいに、カラフルな花を咲かせます。草丈は30~90cm

DVC00001ルピナスの群生は、昨年TVで放映された、「ターシャ・テューダー 四季の庭」の中に、でてきていました。 (関連記事 9月23日 参照)

そして、その中で、グラハム・ベルが、ポケットにルピナスの種を入れて蒔いて歩いた というエピソードが、ターシャさんの口から出てきた時は、あまりにも、このお話に似ていて、びっくりしたのを覚えています。

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