映画と本

2014年5月18日 (日)

久々の映画



「8月の家族たち」

メリルストリープ演ずる母と

長女ジュリアロバーツをはじめとする三人の娘たち。

そして、

それをとりまく、人たち。

三人姉妹の父親の死をきっかけに、

次々とあばかれていく真実。

親子の確執。

ズシンと重い映画でした。

やがて自分の身にも訪れるだろう、

老人問題の事など、

身につまされます。

”人生は長い”

T.S.エリオットの詩の一節が、

出てきます。


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2014年2月 2日 (日)

小さいおうち

今日は、久々の本の紹介です。

中島京子作

『小さいおうち』です。

この題名をきいたとき、

わたしは一番に、

バージニア リー バートンの絵本

『ちいさいおうち』を思いうかべました。

でも、2010年、直木賞もとったこの本。

最近、映画にもなった様子。

読んでみようかな、くらいの気持ちで読み始め、

読んでいると、昔良き時代の、

レトロな雰囲気が懐かしく、

戦時下にあっても、どこかのどかな空気感があった

昭和の時代を、

昔話をきくみたいな感じで、

ゆったりと読み進めていました。

奥様と、女中さんの、二人だけの秘密。

いや、わたしにしてみれば、それは、そんなに重要ではなく、

赤い屋根の小さいおうちで繰り広げられる

人間模様が、

どこか愛おしくて、

変わりつつある、いや、変わってしまった

生活や、価値観、時代を、

冷静に受け止めることができました。

でも、やはり、一番嬉しかったのは、

バージニア リー バートンの絵本が、

決して別物ではなかった

ということです。

この絵本が好きな方には、

ぜひ、オススメしたい本です。

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2009年11月 1日 (日)

「沈まぬ太陽」

「正直者がバカを見る」のは、おかしい!

と思いながらも、何かしら得体のしれない大きな勢力にのっていた方が賢明なのでは・・・と

特に大きな組織に所属している人は、

心で葛藤しながら、自分をだましだまし生きている人は、多いのではないかと思います。

小さい頃、自分たちの中にあった正義や純粋さは、

いつのころからなくなってしまい・・・

数年前だったか、全5冊の文庫本を読むのは、

正直いって、しんどかったです。

何度も挫折しそうになりながら、

やはり こんな理不尽なことが許されてもいいのか

いつか きっと報われるのだろう

そう信じて 途中飛ばし飛ばししながら 最後まで進みました。

それなのに、自分が思いえがいていたような報復はなく、

ただ 解説や帯に書かれていたのは、

山崎豊子さんは「人間の尊厳」とはどういうことなのかを問うている

というものでした。

そして、その時に受けた衝撃は、どこかに頭から離れなくるほど、

価値観を揺さぶってきました。


今回 映画化される ということで、

大きな圧力に立ち向かう勇気のある人が たくさんいるんだ

ということがわかり、

それだけでうれしくなりました。

もちろん、映画を観てきました。

3時間強の大作、途中10分の休憩がありますが、

その時間の長さも、それほど感じず、

内容が原作と変わることもなく、

アフリカの映像が、仕上がりをダイナミックにしていました。

「おまえ、寂しい男になったな。」

渡辺謙 扮する主人公の恩地が、友達だと信じていた行天に言った言葉が、印象的でした。

この作品を観ると、

自分自身で信じられる価値観を持ちたいものだと

つくづく思います。

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2008年6月23日 (月)

ターシャさんのこと、西の魔女のこと

ターシャさんを知ってからというもの、わたしは、歳をとっていくことが、全然苦ではなくなりました。

ターシャさんはいいます。

「歳をとってからの人生は、若い頃になかった充実感があります。

頭も身体も健康で、自然の贈り物である ” 老年 ” を楽しめることを、ありがたいと思っています。」

また、ターシャさんの地道な考えは、こういわしめています。

「日々の喜び、わくわくするような小さな成果の積み重ね、

家族や友人との心温まる交流

それこそが、人生という航海で出会う冒険の数々だったことに気づいたのです。」

そして、

「西の魔女が死んだ」のおばあちゃんは、こう言います。

意志力を強くするのは、日々の生活(早寝早起き、しっかり食べ、よく運動をして、規則正しい生活をする)を、ただ黙々と続けること。

そうして、もう永久に何も変わらないんじゃないかと思われるころ、ようやく、以前の自分とは違う自分を発見するような出来事が起こるのだと。

そしてまた、地道な努力を続ける、退屈な日々の連続で、また、ある日突然、今までの自分とは更に違う自分を見ることになる、それの繰り返しだと。

ターシャさんは、とても意志の強い人だと思いますが、結局、それは、日々の生活の繰り返しの中から、培われたものだと、やっとわかりました。

ターシャさんから学んだことは、とても多いです。

彼女の現実と空想に境界がないように、彼女の庭もまた、彼女の作品である絵本と境界がないように思いますが、

彼女の鍛えられた魂は、全世界の人々に強く影響して、死とは境界のないところで生き続けるのでしょうね。

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2008年6月21日 (土)

『西の魔女が死んだ』

昨日、「noelさんの好きな薔薇に、虫がつかない方法が、『西の魔女が死んだ』に書かれていましたよ。」と教えてもらって、

わたしは、すぐさま、もうかれこれ十年近く前に読んだこの本を読み返した。

そして、今日は映画をみにいく予定にしていたので、とても楽しみにしていた。

本もよかったけれど、映画の方はもっとよかった。

本当にターシャさんの世界を映画で観てるみたいだった。

林の中に建つ、小さな家、

家の前には、ハーブがたくさん植えられていて、

素朴な木のテーブルに出されるミントティやカモミールティ、

ハーブティをお花にかけると、虫よけになるとか、

薔薇のそばににんにくを植えると虫がつかないとか、

一面のワイルドストロベリーを摘んで、

薪にくべた大きな鍋で、ジャム作ったり、

ラベンダーの上にシーツを干したら、いい香りになるとか・・・

質素な生活の中に、豊かさがあふれていた。

そんな情景もよかったけれど、

この本のメッセージは、とても深いものがあると思います。

「生」について、「死」について。

最初から最後まで、シーンと静まりかえっていた館内。

一言もききのがすまい、見のがすまいと思っていたのは、みんな同じだったのではないでしょうか。

見終わってから、館内を見渡すと、わたしくらいの年頃の人ばかりでしたけどね。

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家に帰ってから、新聞で、ターシャ・テューダー死去を知りました。

この映画は、ターシャさんの為に作られたのではないかと思うくらいです。

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ニシノマジョカラ ヒガシノマジョヘ

オバアチャン ノ タマシイ、ダッシュツ、ダイセイコウ

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ターシャさんも、魂の脱出、大成功されたんですよね。

ご冥福をお祈りします。

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2006年6月17日 (土)

「ダヴィンチ・コード」

本が先か、映画が先か・・・

わたしの場合、映画が先になってしまいましたが、

映画を観た帰りには、本を買っていました。

それで、ひとことでいえば、わたしの興味のあることは、本にあったということです。

といっても、まだ、全部読めていないのですがね。

死者が暗号を残し、

それから、謎解きが始まる。

フィボナッチ数列、アナグラム、

百合のモチーフのついた金の鍵、

五芒星、

5弁の薔薇がついた筒、

キーストーン、

聖杯。

わたしが 感心するのは、

レオナルド・ダ・ヴィンチという人が、

どんなに 遊び心のある人だったんだろうか ということ。

芸術の数値化、科学と宗教。

現実には、相反するものが、彼を通して ひとつになる不思議。

映画は、ちょっと怖かったけど、

トム・ハンクスの相変わらずの声としゃべり方、

オドレイ・トトの顔がいつまでも脳裏に残ります。

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