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2006年9月 1日 (金)
「檸檬」
「レモン」を「檸檬」と書くのだ ということも、
「檸檬」という 梶井基次郎の小説があるということも、
まっさんから教えてもらったことです。
そして、当時、 全然小説なんて読みもしなかったのに、
梶井の「檸檬」を読みました。
強烈に覚えているのは、
最後に 主人公が 寺町三条の果物屋さんで盗んだ檸檬を、
丸善に行って、ごちゃごちゃに積み上げた美術書の上にのせて、逃げた ということです。
絵の具のチューブから出したままのような色。
その美しい形。
ひんやり感。
どれも、梶井の美観にかなったようで、
とりわけ、病気のために 微熱のあった梶井は、
檸檬を手の中に持つのが好きだったようです。
数年前、骨董品なんかを観ようと出かけた時にたまたま通った
寺町三条の角の果物屋さん。
もしや と思って、引き返してみたら、
お店のウインドウの片隅に、梶井基次郎の記事が 小さく飾ってありました。
二階がパーラーになった、なんてことない昔ながらの果物やさんで、
中に入ると、なんてことない おじいさんが出てきました。
何でも、どういうわけか、修学旅行生がよく訪ねてくるのだと
不思議そうに おっしゃっていました。
急に涼しくなってきて、
なんだか、レモンイエローの絵の具のチューブから出したまんまのような
レモンをついつい思い出してしまいました。
ごちゃごちゃした色彩の上に単純なレモンイエローのレモンを
置いてみたくなった 梶井基次郎の気持ちが
ちょっとわかるような気がします。






























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